ザクセンの歴史ある町、エアフルト
仕事も一段落した8月半ば、まだまだ残暑の厳しい日本から逃げるようにとプラハへ飛び立った私は、娘と一緒に今回もドイツで残りの夏休みを少し過ごすことにしました。3度目に訪れたドレスデンであれこれ充実した3日間を過ごした後、エアフルトに住む友人に久しぶりに会うためザクセンチケットを買って、電車でさらに西へと向かいました。ザクセン州はドイツの東端に位置しチェコとポーランドに隣接しています。州都はドレスデンでエルベ川、エルツ山脈と豊かな自然に恵まれた旧東ドイツ圏では最も人口の多い地域だそうです。| 娘が撮った夕暮れの大聖堂 |
ドイツは5回目にして初めてのエアフルト。友達が住んでいないとまず聞くこともなかったであろう町の名前。そんな全く馴染みのないエアフルトが私の心の中の宝物となった暖かいストーリーを少し綴っておこうと思います。
ワスプの命から学んだこと
| 日本の蜜蜂ぐらいのサイズ。ワスプは毛があまりない。 |
エアフルト中央駅の時計の下で久しぶりに会うファルク。彼は麻酔科の医者であり、とても礼儀正しい読書好き、歴史好きの同じ歳の青年です。彼が京都に滞在していた頃、偶然娘とのお気に入りの街が彼もまた同じくお気に入りで、ドイツとチェコの話題で盛り上がり山頂ではドボルザークのユモレスクを一緒に口ずさみ、雲一つない青空の下で食事をしながら悠々と頭上を舞踊る鳶を眺めていたのでした。
季節はすっかり変わって、昼夜寒暖の差はあるものの昼間は汗ばむぐらいの気温のエアフルト。甘いものには蜂(ワスプ)が寄ってきます。
ワスプは日本のスズメ蜂と同じで良く似ていますが、こちらではもの凄く沢山います。刺されるとアレルギーのある人にとっては2度目は死に至るぐらい大変危険なようで、それを知っている娘は過剰に反応して怖がっています。日本の山で座っていると蚊が寄って来て不快に感じますが、逆にヨーロッパ(特にチェコ、ドイツで夏)では蚊よりも蜂(ワスプ)が沢山寄ってくるのです。
アイスクリームには目がない娘の事を何故か良く知ってるファルク。噴水広場で娘は買ってもらったアイスクリームを片手に甘い香りに誘われて彼女目がけて寄って来る蜂たちとしばらく格闘していました。
中世には交易都市として栄えたエアフルト。パリとキエフ東西を結ぶ王の道と北海、イタリア間の南北を結ぶ通商路のちょうど中間点に位置する場所であったそうです。さらに、後に宗教改革を行ったルターや、かの有名なナポレオンにもゆかりがある都市で、かつて市民の憧れだったフランス軍の制服に使われた蒼色の染料の生産などによって繁栄を続けたそうです。そんな興味深い歴史背景の物語を聞きながら、ユーロ紙幣の裏に描かれた物と同じロマネスク建築の建物をじっと見つめては物思いに更けっていた私と相反して横で大袈裟と思えるぐらいキャーキャー叫びながら石畳の噴水広場を走り周ってまだ蜂から逃げ続ける娘に、もう、かける言葉もなく呆れかえっていた私でした。
季節はすっかり変わって、昼夜寒暖の差はあるものの昼間は汗ばむぐらいの気温のエアフルト。甘いものには蜂(ワスプ)が寄ってきます。
アイスクリームには目がない娘の事を何故か良く知ってるファルク。噴水広場で娘は買ってもらったアイスクリームを片手に甘い香りに誘われて彼女目がけて寄って来る蜂たちとしばらく格闘していました。
中世には交易都市として栄えたエアフルト。パリとキエフ東西を結ぶ王の道と北海、イタリア間の南北を結ぶ通商路のちょうど中間点に位置する場所であったそうです。さらに、後に宗教改革を行ったルターや、かの有名なナポレオンにもゆかりがある都市で、かつて市民の憧れだったフランス軍の制服に使われた蒼色の染料の生産などによって繁栄を続けたそうです。そんな興味深い歴史背景の物語を聞きながら、ユーロ紙幣の裏に描かれた物と同じロマネスク建築の建物をじっと見つめては物思いに更けっていた私と相反して横で大袈裟と思えるぐらいキャーキャー叫びながら石畳の噴水広場を走り周ってまだ蜂から逃げ続ける娘に、もう、かける言葉もなく呆れかえっていた私でした。
フィレンツェのポンテベッキオ橋に良く似た可愛いお店が並ぶクレーマー橋を渡りながら、シナゴーク、郵便局、教会や市庁舎などの歴史ある建物を案内してもらい、夕方にはエアフルトのシンボルである大聖堂の足元に広がる階段へとやって来ました。二棟の教会は長い年月をかけて、競いながら建てられたそうでそんな興味深い歴史の話を聞きながら娘は大聖堂の写真を綺麗に撮っておこうとカメラに夢中でした。
「Šíka! こっちにおいでー!これを見てごらん?」不機嫌な面持ちの娘も興味深い話が豊富なファルクの言うことはちゃんと聞きます。戻ってきた娘はファルクの手の中を覗いた途端、ちょっと驚いた表情でファルクに聞きました。
「ファルク、殺したの!?」脚を折畳み、息絶えた一匹のワスプがファルクの手のひらの中に横たわっていたのでした。
次へつづく。
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